和漢コラム膀胱炎の改善にCOLUMN
膀胱炎で眠れない!まず症状チェック&応急処置を
最初にチェックすること
夜になって膀胱炎の症状がひどくなった。気になって眠れない・・・。そんなときの応急処置についてご紹介します。
まずは、緊急性があるかないかを判断することが大切。以下の対応方法1と2について、あてはまる症状を確認してください。
対応1.自分で応急処置して、様子をみるケース
以下のように膀胱炎の典型的な症状がある場合は、自分でできる応急処置をしましょう。
以下のような膀胱炎の症状が「ある」場合
- トイレに何度も行きたくなる
- 下腹部がムズムズ、違和感がある
- トイレの回数が増えて、一回あたりの尿の量が少ない
- おしっこするときにツーンと痛い
- おしっこが白く濁っている
対応2.緊急で医療機関に相談したほうがいいケース
以下のような症状があるときは、膀胱炎が重症化していたり、その他の病気である可能性があります。
夜間であっても、すぐに医療機関に相談してください。
以下のような症状が「ある」場合
- 高熱(38度以上)がある。悪寒がする
- 腰や背中に強い痛みがある
- 吐き気や嘔吐(おうと)がある
- お腹がはげしく痛む
- 膀胱炎の応急処置をしても治まらず、ガマンができない
- 全身の倦怠感
- 息切れする
緊急で診療をうける方法
1.救急安心センター(#7119)に電話する
2.救急車(119)に電話する
救急安心センター(#7119)とは
病院に行くべきか、救急車を呼ぶべきか迷ったとき、相談できるサービスです。
電話口で医師・看護師・相談員が話をきいて、適切な対処方法を案内してくれます。
救急安心センター(#7119)の使い方
- 電話で#7119を押す
- オペレーターか自動音声で応答があり、「救急電話相談」か「医療機関案内」を選ぶ
自分でできる膀胱炎の応急処置3つ
1.多めに水分をとり、尿をたくさん出す
膀胱炎は、膀胱のなかで細菌が繁殖して、膀胱の粘膜が炎症をおこす病気です。
増えてしまった細菌はお薬で退治する必要があるのですが、まずは水分を多くとり、尿によって少しでも菌を外に出すことが大切。応急処置ではありますが、つらい症状が少しでも改善するように、こまめに水分をとるようにしてください。
2.痛みが気になるなら、市販の鎮痛剤を
下腹部の痛みや発熱(高熱ではない場合)で眠れないときは、市販の鎮痛剤を飲むのもひとつです。
ただ、鎮痛剤は痛みや熱を一時的に抑えるだけの薬なので、膀胱炎の根本的な治療薬ではありません。そのまま痛みが治まったとしても、膀胱の中に細菌がいなくなったわけではないので、効能・効果に「膀胱炎」と書かれているお薬を服用してください。
また、鎮痛剤を服用するときには、以下の点にも気をつけましょう。
鎮痛剤をのむときの注意ポイント
- 用法・用量を守る
- 多めの水、ぬるま湯で飲む
- 他の鎮痛剤や風邪薬と併用しない
- 医療機関で処方された薬を服用中や、薬でアレルギーやぜんそくの経験がある場合は、薬剤師にかならず相談を
- お子さんや妊娠中の方は、飲める薬が限られるため薬剤師に相談する
- 膀胱炎の治療薬ではないため、症状がおさまっても膀胱炎に効くお薬をのむか、医療機関を受診する
3.下腹部を温める
温めることで血流が促進されると、白血球などの免疫系物質や栄養が届きやすくなり、炎症を和らげる効果が期待できます。
痛みや違和感のあるあたりに、使い捨てカイロや湯たんぽをあてる(熱くなりすぎないよう気をつけて)。また、お風呂にゆっくり浸かるというのも効果的です。
膀胱炎のときに気をつけたいことQ&A
Q.コーヒーやアルコールは飲んでもいい?
膀胱炎のときは控えましょう。カフェインを含む飲み物(コーヒー、紅茶、緑茶)やアルコールは利尿作用が高いものの、細胞のなかの水分を減らす働きがあるので逆効果になってしまいます。
Q.避けたほうがいい食べ物は?
わさびや唐辛子などの香辛料、カリウムを多く含む食品(柑橘類など)は、膀胱の粘膜を刺激することになり症状を悪化させる場合があります。
Q.入浴するのは大丈夫?
問題ありません。下腹部を温めることができるので、ゆっくりお風呂につかるようにしましょう。
重症化した膀胱炎やその他の病気とは?
緊急で医療機関に相談をしたほうがいい状態とは、どのような病気が考えられるのでしょうか。
病気の症状には個人差がありますが、一般的な情報として参考までにご紹介します。
重症化した膀胱炎
血尿や高熱(38度以上)がある場合は、膀胱炎が重症化して、腎盂腎炎や腎臓への感染も考えられるため、すぐに医療機関を受診してください。
腎盂腎炎(じんうじんえん)
膀胱炎の症状(排尿時の痛み、頻尿、残尿感など)に加えて、38度以上の高熱、全身の倦怠感、背中や腰の痛みがある場合、腎盂腎炎(じんうじんえん)の疑いがあります。
これは膀胱の細菌が、膀胱から尿管をさかのぼって、腎盂(腎臓内の尿のたまるところ)や腎臓に感染することで起こる病気です。そのままにしておくと、細菌が全身にまわって敗血症や急性腎不全などを引きおこす場合もあるため、すぐに医療機関を受診してください。
慢性腎臓病(CKD)
夜に何度もトイレに行きたくなる、むくみ、貧血、倦怠感、息切れなどの症状がある場合は、慢性腎臓病(CKD)※が疑われます。
慢性腎臓病とは、腎臓の働き(GFR)が健康な人の60%未満に低下するか、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が続く状態を言います。肥満や高血圧、糖尿病などとの関連が深いと言われており、新たな国民病ともいわれるほど誰でもかかる可能性があります。初期症状はほとんどなく、このような症状が出るときは進行している場合が多いため、ただちに医療機関を受診しましょう。
※ 以前は「慢性腎不全」という病名でしたが、自覚症状が全くない早期の腎機能障害もふくめて、慢性腎臓病と診断されるようになりました。腎機能が低下してしまうと、心筋梗塞や脳卒中などさまざまなリスクが高まるため、早期発見を意図して2002年米国腎臓財団により新たに提唱されました。
尿路結石
腎臓から尿道までの尿路に結石ができる病気です。症状としては、血尿、突然におこる激しい痛み(わき腹や下腹部)、慢性的な腰痛などがあります。
中年以降の男性、閉経後の女性がかかりやすい病気です。
ご紹介したように、膀胱炎と似たような症状がありながら異なる病気はいくつかあります。
対応1でご紹介したように、軽度の膀胱炎の症状であれば深刻になる必要はありませんが、症状の出方や感じ方は個人によって異なります。まずは応急処置をして、改善しない場合は医療機関を受診するようにしましょう。
膀胱炎の急な症状で困らないために
なぜか夜間や休日になると、膀胱炎の症状が出やすいというケースはよく聞かれます。
膀胱炎は膀胱のなかで細菌が繁殖しておこる病気のため、自己免疫力がおちているときに発症しやすい病気でもあります。そのため、疲れやストレスがたまりやすい週末や、自宅にもどって緊張感がほぐれる夜間に症状が出てしまうという方が多いのかもしれません。
膀胱炎をくり返しやすいという方は、以下のような予防策も心がけるようにしましょう。
水分は多めにとる。できれば水や白湯がベスト
膀胱のなかに細菌などが入ってきても、尿で洗い流すことができれば膀胱炎の予防になります。理想的な飲み物としては、コーヒー・紅茶などカフェインが多いものは避け、水か白湯をおすすめします。
また、夏は汗をかいている分、トイレの回数が減りやすいので要注意です。水分はこまめにとりトイレに行くよう心がけましょう。
トイレに行きたいときは我慢しないこと
長時間、膀胱のなかに尿がたまっていると、細菌が繁殖しやすい環境をつくることに。会議や電車に乗る前、夜眠る前などは、トイレに行く習慣をつけるのも一つかもしれません。
細菌が入らないように、陰部は清潔に
膀胱炎の原因となるのは、ほとんどの場合が大腸菌と言われています。毎日の入浴や、排便後には前から後ろに拭くなど、日々の習慣にも気をつけましょう。
自己免疫力を落とさないように、睡眠・食事・運動にも気をつけて
日頃からストレスや疲れがたまりやすいという方は、生活習慣から見直してみましょう。夜ふかしや慢性的な睡眠不足、外食やファストフードなどが続いているなと思ったら、いったんリセットを。適度な運動習慣も体のためにはとても大切です。
膀胱炎の市販薬「腎仙散」
初期症状の段階なら、膀胱炎は市販薬で治すことができます。そのまま放置して悪化させないために、原因菌を残してしまって再発させないために、早めの対処をおすすめします。
- 15種の生薬配合。
- 尿路消毒薬として使われてきた抗菌作用の高い「ウワウルシ(成分アルブチン)」を配合。
- 痛みをおさえ(鎮痛・抗炎症作用)、原因菌を弱らせ(抗菌作用)、菌を押し流す(利尿作用)ことで膀胱炎を治します。