和漢コラム便秘の解消にCOLUMN

コーヒーで便秘は改善?悪化?腸に効かせるコツと方法

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気分転換や眠気覚まし、リフレッシュに欠かせないコーヒー。さまざまな健康作用があると言われていますが、便秘については改善するという説と、悪化するという説があるようです。コーヒーが大好きな便秘もちの人にとってみれば、この魅力的な飲み物が便秘に良いとしたらうれしい限りですね。

コーヒーに含まれるカフェインなどの成分は、便秘改善に役立つ働きを持っています。ところがその一方で、便秘に悪影響を及ぼす一面も併せ持っています。飲み方のコツを知らないと、逆に便秘悪化の原因になることもあるのが厄介なところ。
ぜひコーヒーの上手な飲み方を知って、おいしくリフレッシュしながら便秘の改善に役立ててください。

コーヒーが便秘の改善に役立つ理由

コーヒーに多く含まれる成分として有名なのが「カフェイン」。その作用として、最もよく知られているもののひとつが眠気覚ましです。脳の中枢神経を刺激して興奮させ、覚醒させるためで、気分のリフレッシュに愛飲している人は多いでしょう。

実はカフェインにはこのほかに、大腸の動きを活発にする働きもあります。これは、内蔵の運動をコントロールしている迷走神経を興奮させる働きによるもの。
カフェイン入りコーヒーを飲むと個人差はあるものの、ただの温水を飲んだときよりもぜん動運動が促されることが分かっています(※)。カフェインレスの場合はその効果は弱まるため、カフェインが大きな役割を果たしていることが分かります。
(※Rao SS et al.Eur J Gastroenterol Hepatol(1998))

また、カフェインは胃酸の分泌を促す働きも持つため、食後にカフェインを摂ると、食べたものの消化を助けてくれます。胃と腸はつながっていますから、胃の活動が活発になれば、当然腸の活動にも良い影響が及びます。こうしたメカニズムが、コーヒーが便秘の改善に役立つ理由のひとつと考えられています。

また、コーヒーに含まれる「コーヒーオリゴ糖」の存在も見逃せません。コーヒーオリゴ糖はコーヒーを抽出した後の豆カスを精製したなかから発見されたもので、整腸作用や体脂肪低減作用など、優れた働きがあることが分かっています。
ふつうに飲まれているコーヒーにはそれほど多くの量は含まれてはいないのですが、コーヒーを飲むと腸内のビフィズス菌を増やすという知見もあるため、コーヒー自体にも腸内環境を改善する作用は期待できそうです。

コーヒーが便秘を悪化させることも

コーヒーに含まれるカフェインには「利尿作用」といって、体のなかの水分を尿として排出する働きがあります。便秘の解消にはたっぷりの水分が必要なため、利尿作用により腸内が水分不足になると、便が硬くなることにつながります。便が硬いと排便しにくくなり、便秘の悪化につながってしまいます。

またコーヒーの渋みの元となっているタンニンや、苦みの元となっているクロロゲン酸といった成分も、便秘を悪化させることがあります。これらはポリフェノールの一種で、抗酸化作用や殺菌作用など、さまざまな体に良い働きを持つ一方、腸のけいれんを抑え、便を硬くする作用も持っています。
コーヒー1杯に含まれる量はごく少量ですが、大量に飲み過ぎると便秘が悪化することもあり注意が必要です。

さらに東洋医学の視点から言うと、コーヒーは体を冷やす飲み物。胃や腸などの内蔵が冷えてしまうと動きも悪くなり、便秘や下痢など、お通じの不調につながります。
便秘がちなコーヒーラバーは、こうしたコーヒーのデメリットについて知っておく必要がありますね。

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