和漢コラム腰痛の悩みにCOLUMN

大腰筋からくる腰痛の改善は、筋肉を「ゆるめる・鍛える」が重要

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大腰筋はお腹の奥、腰の前側にある筋肉(インナーマッスル)の1つで、背骨と骨盤、太ももの骨をつなぐ筋肉。骨盤の傾きを調整して背骨をまっすぐにし、正しい姿勢のキープに大きな役割を果たしています。大腰筋が縮んで硬くなったり衰えたりすると、姿勢が崩れて腰に負担がかかり、慢性的な腰痛の一因に。

もし、この後で紹介するチェック項目に該当するなら、あなたの腰痛は「大腰筋」のコリや衰えからきているかもしれません。
縮んで硬くなった、または衰えて筋力が低下した大腰筋を「ゆるめる&鍛える」ことで、つらい腰痛を改善する方法をご紹介します。

あなたの大腰筋は大丈夫?筋肉の縮み&衰えをチェック

あなたの腰痛が大腰筋からきているかどうかを確認するために、まず大腰筋の状態をチェック。当てはまる項目があれば、改善に取り組んでいきましょう。

  • 1. 仰向けに寝ると、床と腰との間に手が入るくらい隙間がある
  • 2. 寝起きに腰が重だるい
  • 3. 冷え性である
  • 4. 猫背である、または猫背になった方がラクだ
  • 5. イスの背にもたれ、腰を前に出して座るのがクセになっている
  • 6. 歩いているときによくつまづく
  • 7. 下腹がぽっこり出ている

1~3は大腰筋が縮んでいる、4~7は大腰筋が衰えている注意信号です。

縮み

1、2 大腰筋の縮みによって腰が反り、お尻が突き出てしまっている状態。この状態を反り腰といい、腰に大きな負担がかかります。
3 大腰筋が冷えによって縮んでいる恐れが。

衰え

4 大腰筋が衰えて骨盤が後ろに傾き、バランスを取ろうとして背骨が曲がっています。猫背も腰に負担大。
5 イスに浅く座っていませんか?深く座らないと骨盤が後ろに傾き、4と同じく猫背に。
6 大腰筋は太ももの骨ともつながっているため、足を持ち上げる役割もあります。衰えるとうまく持ち上がらずつまづきの原因に。
7 「なぜ大腰筋と下腹ぽっこりが関係あるの?」と不思議かもしれませんが、大腰筋が衰えて骨盤が後ろに傾くと、内臓が前に押し出されて下腹がぽこっと前に出ます。

いかがでしたか?「ほとんど当てはまる・・・」という人もいるかもしれませんね。
では、大腰筋からきている腰痛の改善法についてご紹介しましょう。オフィスや自宅で手軽にできるものばかりなので、ぜひトライしてみてください。

大腰筋からくる腰痛、改善のポイント3つ

改善ポイント(1)大腰筋をストレッチで「ゆるめる」

筋肉が縮んで固まることを拘縮(こうしゅく)といいますが、これは筋肉が縮んだ状態でロックされてしまったようなものです。拘縮した大腰筋は骨盤を前に引っ張って姿勢を崩し、腰に大きな負担がかかる反り腰の原因になります。固まった大腰筋をストレッチでゆるめ、反り腰による腰痛を防ぎましょう。決して無理をせず、できる範囲で腰の痛みの様子をみながら行ってください。

立位でできるストレッチ

  1. 立った姿勢で腰に手を置いてあごを引く。
  2. あごを引いた姿勢のまま、ゆっくりと大きく上体を後ろに倒す。

ラジオ体操第一にもある、身体を後ろに倒す動きです。注意したいのは必ずあごを引くこと、勢いをつけずゆっくり倒していくこと。
決して無理をせず、できる範囲で腰の痛みの様子をみながら行ってください。

座位でできるストレッチ

  1. イスに座り、手は膝のうえに置く。
  2. 息をはきながら、身体を前にゆっくり倒していく。
  3. 腰に痛みが出る手前で止め、3~5秒ほどその姿勢をキープ。
  4. ゆっくりと身体を元に戻す。

改善ポイント(2)大腰筋を温めて「ほぐす」

筋肉は冷えると硬くなり、温めるとほぐれやすくなります。大腰筋も温めてあげることで、縮んで硬くなった筋肉が徐々に柔らかく・・・。オフィスなら温かい飲み物で、内側から身体を温めるのも1つの方法です。

例えばホットジンジャーティーなどもいいですね。ショウガの成分の1つ「ショウガオール」は、血の巡りがよくなるのを助けるので、身体が温まります。ショウガオールは生のままではとれないため、身体を温めたいときはショウガを加熱するのをお忘れなく。

腰痛を温めるとラクになる。すぐできる方法とポイント3

改善ポイント(3)大腰筋を筋トレで「鍛える」

大腰筋が衰えると骨盤と背骨が後ろに倒れて猫背になり、腰に大きなストレスがかかります。大腰筋の衰えを防ぐために、筋トレで筋力をアップさせましょう。
筋トレといっても、腰痛があるときにハードなトレーニングはつらいもの。簡単にできる、ちょっと軽めのトレーニングをご紹介します。腰の痛みが強いときは行わず、もし途中で痛みが強くなったらすぐ中止しましょう。

デスクワーク中の筋トレ

  1. イスに座ったまま、片足を曲げた状態で上げ、膝をデスクの天板や引き出しの裏にぐっと押し付ける。
  2. 5秒ほど停止した後、ゆっくり足を下ろす。
  3. もう片足も同じ動作で、交互に5回ずつ繰り返す。

腰に負担がかかるので、猫背や反り腰のまま行うのはNG。骨盤を立て、背中を伸ばした状態を意識しましょう。

移動中の筋トレ

社内の階段や外出時の駅などで、階段を1段飛ばしであがるだけ。足を高く上げると腰が曲がりがちですが、頑張って腰と背筋を伸ばした姿勢で行います。階段を踏み外したり、人にぶつかったりしないよう、くれぐれもご注意を。不安なときは手すりを握ってやってみましょう。

家で筋トレするなら

  1. まっすぐ立った姿勢から片足を上げる。
  2. 上げた足を前方に大きく踏み出す。
  3. 出した足の膝が90度になるまで曲げ、前に体重をのせて、3~5秒ほど後ろ足を伸ばす。
  4. 身体を元の直立に戻し、もう片方の足で同じ動作を行う。

左右5回ずつを1セットとして、1日2セットの目安でトライ。
慣れてきたら、足をできるだけ遠くに踏み出すよう頑張ってみましょう。まっすぐ立った姿勢から片足を上げる。

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