和漢コラム腰痛の悩みにCOLUMN
つらい腰痛、マッサージの上手な方法
根本改善にはマッサージに加えて生活習慣も見直しを
痛みがぶり返してしまう理由
人の手で優しくもみほぐしてもらうと、心も体も解放されて「はーっ」「ほーっ」と思わず声が出てしまいますよね。あの気持ちよさが楽しみで、マッサージに通われる方も多いでしょう。
ところが、マッサージのあとの快適さは、残念ながら長くは続かないことが多いのも事実。
それは、マッサージが体の外から刺激を与えて、「一時的に」血行を促すものだからです。
筋肉はマッサージだけでは柔らかくなりません。硬いままだと、また血行不良になるのは時間の問題です。
痛みのない状態を持続させるには、根本的な原因に働きかける対策が重要です。
生活習慣を見直して体の中から痛みを軽減
腰痛は、痛みが腰まわりに出るため、腰そのものに問題があると考えがちですが、実はその周囲の複数の筋肉のこわばりや、体の冷え、ストレスなどが複合的に絡み合って原因となっています。
これらは普段の生活で積み重なっていくものですので、マッサージとあわせて、生活習慣の見直しもしていきましょう。
筋肉のこわばりの改善には、ウォーキングやストレッチを生活習慣に取り入れてみてください。
デスクワークが多い方やイスに座る時間が長い方は、下半身の筋肉を使うことが少なく、筋力が衰えてしまいがちです。1時間に1回は立って動く、柔軟体操などで体を伸ばすなどを心がけましょう。
また、体が冷えていると血行が悪くなり、痛みが出やすくなります。半身浴や足湯などで、ふだんから体を温めてあげてください。食事内容も改めてチェックを。ショウガやニンジン、カボチャなど、体を温める食材を積極的に摂ることもひとつの方法です。
ストレスを解消するのも、腰痛対策に役立ちます。
ストレスが溜まると自律神経のバランスがくずれ、交感神経が優位な緊張状態に。すると血管が収縮し、血行不良になってしまいます。
適度に運動をし、質の良い睡眠をとり、ポジティブに考えるなどして、自律神経のバランスを整えることを心がけましょう。
マッサージのメリット&デメリットを理解して腰痛改善に役立てよう
マッサージのあとは、体も動かしやすく、気分も上向きになるものです。
ところが、その心地よさゆえに、マッサージに依存してしまうことがあることは、あまり知られていません。通い続けるうちに、より強い刺激を求めるようになり、それが逆に筋肉を硬くしてしまうことがあるのです。
これを防ぐには、マッサージだけではなく、体の中から腰痛を改善する生活を心がけることが大切です。マッサージで「楽になった」ときこそ、生活習慣の見直しのチャンス。体を動かす、温める、ストレスをためない、どれか1つでも始めてみましょう。
筋肉が柔らかくなると、不思議なもので心や表情まで柔らかくなってきます。いつもがんばってくれている筋肉に感謝しながら、体の中らも外からも、優しくほぐしてあげませんか。