和漢コラムニキビの治し方COLUMN
ニキビの原因には、騒音や気温変化によるストレスも?
季節の変わり目になると、体調や肌の調子が芳しくなくなること、ありますよね。春から夏、秋から冬には、気温の変動が血流や肌代謝に影響を与える、急激な気温差にからだがついてこれなくなって自律神経が乱れる、湿度の変化で肌の状態が変化するなど、ニキビができやすい状況が生まれます。
気温の高低差や湿度などの環境変化は、からだに対する外部からのストレスとしてとらえることができるのですが、これがなぜニキビの原因となるのか、またその対処法はあるのかを考えましょう。
ニキビの原因には、急激な温度変化もあるという事実
私たちが”ストレス”という言葉を聞いて連想するのは、怒りや悲しみ、イライラやうつうつといった人間関係によって生まれる、感情にまつわる心のトラブルではないでしょうか。ところがストレスは、感情に関係するものばかりではありません。
たとえば空気が乾燥している状態で肌が乾燥して荒れてしまうだとか、温度変化についていけなくなってくしゃみを連発してしまうなど、環境から受ける刺激がストレスとなってからだに異変が起きてしまうことがありますね。
ニキビも例外ではありません。室内外の温度変化や空気の汚れなど、生活環境から来る刺激が体調に影響を及ぼします。これらのストレスは、物理的ストレスと呼ばれています。では、この物理的ストレスが、どのようにして大人ニキビの原因となるのでしょう。
環境から来るストレスでニキビができる理由
環境から来る物理的ストレスのなかでもはっきりしているのは温度変化です。もともとからだには体温を調節してからだを一定温度の状態に保つ働きが備わっています。副交感神経が働いて、暑い季節には血流が良くなり汗で体温を下げ、逆に寒くなると血管を収縮させて体温を保つというからだのメカニズムです。
ところが、気候変動による急激な寒暖差や、エアコンが効き過ぎた部屋に出入りすると、からだの働きが追いつかなくなって自律神経のバランスが崩れてしまいます。頻繁な温度変化だけではありません。騒音や人混みなどの物理的ストレスによって精神的ストレスがかかると、交感神経が活発になって、やはり自律神経のバランスが乱れます。
物理的ストレスによって交感神経の働きが活発になると、アンドロゲンとアドレナリンという副腎皮質ホルモン、テストステロンという男性ホルモンの分泌量が増えます。副腎皮質ホルモンと男性ホルモンには皮脂腺を刺激して皮脂の分泌を促す作用があり、お肌をテカリやべたつきのある脂性肌に傾けます。そのうえ、男性ホルモンはお肌から水分を奪って角質を硬くするため、毛穴づまりが起きやすくなります。
皮脂が過剰に分泌されると、角質と混ざり合って毛穴を詰まらせます。そこにお肌の常駐菌であるアクネ菌が入り込んで炎症を起こす、これがニキビや吹き出物となるのです。さらに困ったことに、ストレスによって自律神経が乱れると、免疫力が低下してお肌を守る力が弱まります。循環器系にも血流障害などの異常が起きて、充分な栄養がお肌に届かなくなって新陳代謝が低下するということも同時に発生します。
このようにして大人ニキビの原因となってしまう物理的ストレスにはどのようなものがあるのか調べてみました。