和漢コラムニキビの治し方COLUMN
ニキビの原因には、騒音や気温変化によるストレスも?
ニキビの大敵=物理的ストレスって何?
ストレスという言葉は幅広い意味で使われていますが、その原因がどこにあるのかによって4種類に分類されることが多いようです。
今回お話ししている環境による物理的ストレスとは、おおざっぱに言えば、住居や寝具、照明、気温や湿度、騒音、空気など、生活をしている環境から発生するストレスということになります。
天候 | 高気圧・低気圧、台風、積雪など |
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温度 | 暑さ・寒さ、エアコンによる室温 |
湿度 | 梅雨時の蒸し暑さ |
騒音 | 工事、電車、自動車、飛行機、隣人、街の雑踏 |
光 | 室内照明、パソコンのブルーライト |
大気 | 花粉、ハウスダスト、ほこり |
臭気 | 近隣の工場、排水、ゴミ、香水 |
雑踏 | 満員電車、人混み |
季節の変わり目といった気候変化やエアコンによる室温変化など、頻繁な温度変化は同じ物理的ストレスです。また、飛行場や高速道路が家の近くにあるとか、隣の部屋の話し声が聞こえるとか、満員電車に乗ることや人混みのなかで過ごすことなど、精神的ストレスにつながる原因も物理的ストレスになります。
ニキビを改善するために、環境変化に対処する
ストレスが原因でできたニキビは、洗顔やスキンケアだけでは改善できません。原因となっている物理的ストレスを取り除くことが、まず必要だからです。
たとえば、寒暖差がストレスの原因となっている場合、夏場ならエアコンが効きすぎた部屋で羽織る上着を用意するなど、外気温に合わせて調整する準備を常に心がけておくということが対策になるのです。
ところが満員電車や騒音などのストレスはどうでしょう。簡単には取り除けない物理的ストレスです。これらに対処するにはストレスのある場所をできる限り避けるという方法しかありません。電車に乗る時間をずらす、ヘッドホンで音楽を聴いて騒音から気をそらすなどでストレスの原因を少しでも遠ざけることができれば改善できますね。
また、受けてしまったストレスを緩和することも大切です。かんたんな対処法をいくつか整理しておきましょう。
・規則正しい睡眠
眠ることはストレス解消には重要です。睡眠時には自律神経のなかの交感神経がしずまり、リラックスを促す副交感神経が働くからです。規則正しく早めに休んで、質の良い睡眠をとることには大きな意味があります。
・ゆったり入浴
38度〜40度という気持ちいい温めのお湯にゆっくり身を置くことも良いストレス解消方法です。ゆったりした気分で長めに湯船に横たわることが、副交感神経を促してリラックス効果を高めることになります。
・軽い運動
軽いジョギングやウォーキングといった有酸素運動もストレス対処法になります。運動中には交感神経が働きますが、終了後には副交感神経が働きやすくなり、スムーズにリラックス状態に入れるからです。同じ意味でお風呂上がりに軽くストレッチするのもいいでしょう。
・日光を浴びる
人間のからだには、太陽の光で交感神経が働いて活動を始め、日没とともに副交感神経の働きによって休息に入るという体内時計が組み込まれています。つまり、目覚めとともに日光を浴びることには、体内時計を正常化し気持ちを落ち着かせるという意味があります。
・きちんと休む
休日には仕事のことはすべて忘れてしっかり休む。こういうことが実はいちばん大切なケアかもしれません。できれば趣味やスポーツなど、平日とはまったく違う自分の時間を楽しむことができれば、抜群のリラックス効果を期待できるでしょう。
ストレスの中身を知って、大人ニキビを改善する
気温の変化や、街のなかにある物理的ストレスから逃れることはできません。しかし、このような生活環境のなかにある原因がストレスとなって大人ニキビにも関係しているのだとわかっていれば、服装や生活習慣など、普段から自分に必要な対処法を準備しておくことによって改善することはできますね。
物理的ストレスの治療はできないけれども、上手く折り合いをつけることでからだの変調やニキビへの備えは可能です。ストレスだらけの毎日だからこそ、意識して健やかに過ごす術を身につけておきましょう。