和漢コラム膀胱炎の改善にCOLUMN
膀胱炎の症状とその原因、知っていると安心の予防法まで
膀胱に炎症がおき、排尿痛や残尿感が起こる膀胱炎。詳しい症状と、なぜ炎症が起きてしまうのか、そのメカニズムを解説します。さらに膀胱炎になってしまう原因と、知っていると安心できる予防法もご紹介。
圧倒的に女性に多いと言われる膀胱炎は、一度発症すると再発しやすいのも特徴です。
忙しくても周りのことを気遣って、自分のことはついつい後回しにしてしまう女性こそ、膀胱炎の原因と正しい予防法を知り、自分に合った対策を探していきましょう。
膀胱炎の典型的な症状は、頻尿、痛み、尿の濁り
膀胱炎とは、膀胱に雑菌が入って炎症が起こる病気。主な症状として挙げられるのは下記の4つです。
- 頻尿(1回のおしっこが少ない)
- 排尿時につーんとした痛みがある(下腹部や尿道口)
- 尿が濁っている
- 排尿しても尿が残っている感じでスッキリしない
膀胱炎の初期で症状が軽い場合は市販薬も有効です。炎症を抑えながら利尿作用によりおしっこを増やし、体のなかの菌を排出する効果が期待できます。
ただし、使用しても症状が改善しなかったり、逆に悪化した場合は、すみやかに医師の診察を受けましょう。
症状が悪化してくると、痛みや残尿感が強くなり、尿が濁るだけでなく、血が混じった血尿が出ることも。さらに膀胱炎が悪化してしまうと、発熱を伴う腎盂腎炎や腎臓への感染が起こる場合もあります。
泌尿器科などで診察を受ければ、違う種類の膀胱炎や、他の病気の可能性もチェックできるので安心。悪化する前に、早めに適切な治療を行なうことが大切です。
膀胱炎の原因は?
膀胱炎は、細菌が原因の「急性膀胱炎(単純性膀胱炎)」と、前立腺肥大症など何らかの基礎疾患がもとになっている「慢性膀胱炎(複雑性膀胱炎)」、原因は不明で食べたものに影響を受けることがある「間質性膀胱炎」の、3種類があります。
それまで健康だった女性が急に発症するタイプはほとんどが急性膀胱炎で、男性の発症は珍しいケース。ここからは、急性膀胱炎について解説していきます。
急性膀胱炎の原因は、尿道から膀胱に大腸菌をはじめとする雑菌が入って増殖してしまうこと。女性は尿道と肛門が近く、尿道自体も短いため、男性に比べて膀胱に雑菌が入りやすいのです。菌の侵入・増殖を許してしまう原因として考えられるものを挙げてみましょう。
- 雑菌が繁殖しやすい月経中
- 疲労やストレス、寝不足などで体の免疫力が低下
- 不衛生な状態での性行為
このほかにも、トイレを長時間我慢することが原因となることもあります。というのも、尿道に細菌が侵入したとしても、尿で押し流してしまえば膀胱までは入ってこられません。
膀胱に溜まっている尿は体温で温まっているうえ、エサとなる栄養分もあるため、細菌にとっては繁殖するのに最適な場所。そんな尿を膀胱に長時間ためておくと、細菌が膀胱にたどり着き、繁殖しやすくなってしまいます。細菌の繁殖を防ぐためには、尿はこまめに出した方が良いのです。
また、女性に多い「冷え」も膀胱炎につながる一因です。体が冷えていると血流が悪くなり、細菌に対する抵抗力も低下。その結果、細菌が繁殖しやすくなると言われています。
そして意外かもしれませんが、便秘も膀胱炎に影響を与える要因のひとつ。便秘になると腸内環境が悪化し、大腸菌も増殖しやすくなり、その結果尿道口に侵入する確率が高まると考えられます。