和漢コラム膀胱炎の改善にCOLUMN
膀胱炎は早めにケア。妊婦さんのための対処法と予防法
妊娠中は免疫力が落ちるからと、妊婦さんは風邪やインフルエンザ予防に力を入れますね。でも意外に見落としがちなのが、膀胱炎などの「尿路感染症」です。
妊娠すると尿量の増加や免疫力の低下といった体の変化から、尿路に雑菌が入り込み炎症を起こしやすくなります。これらが悪化すると切迫早産や前期破水のリスクにつながることがわかっています。
「あれ、なんだか尿が濁っている・・・」「尿の出し終わりにツーンと痛い・・・」そんなサインに気づいたら、妊婦さんこそ早めの対応を心がけて。
妊娠中に起こりやすいオシッコトラブルの基本的な予防法と、なってしまったときの正しい対応法を知っておきましょう。
妊娠中は膀胱炎になりやすい
妊娠中は頻尿になることはよく知られていますね。
妊娠初期には、赤ちゃんを育てるために血流が増えることから、オシッコの量も増え、トイレが近くなります。中期から後期には、大きくなった子宮が膀胱を圧迫するために、たくさん尿を貯めておけず、すぐにトイレに行きたくなります。
あまりにもひんぱんにトイレに行きたくなるので、つい我慢してしまうという妊婦さんもいるかもしれません。でもここで我慢してしまうと、膀胱炎などの尿路感染症になるリスクが上がってしまいます。
膀胱炎は、尿道口(オシッコの出口)から大腸菌などの雑菌が入り込み、膀胱で増殖して炎症を起こす病気。
通常は雑菌が入り込んでも、オシッコで押し流したり、免疫機能が働くことで、炎症になるのを防いでいます。
ところが妊娠中は、大切な赤ちゃんを異物として攻撃しないよう、ママの免疫力は下がっています。雑菌に対しての抵抗力が低くなっていることと、大きくなる子宮からの圧迫で尿の流れがよどみがちなことから、妊娠中は尿路感染症にかかりやすく、また、かかってしまうと重症化しやすいのです。
こんな症状に要注意
頻尿に加え、こんな症状があれば、膀胱が炎症を起こしているかもしれません。気になることがあれば、まずはセルフチェックをしてみましょう。
- 尿が白っぽく濁っている
- 排尿の後半に、お腹や尿道口がツーンとしみるように痛い
- 残尿感がある
- 尿のニオイが強い
- 排尿の後半に血尿が出る