和漢コラム便秘の解消にCOLUMN
知っていますか、便秘薬の種類。自分に合う薬の選び方
あなたの便秘、合う薬の種類は?
さて、便秘薬の種類が分かったところで、次はあなたの便秘のタイプについて見ていきましょう。
種類 | 主な原因・メカニズム | なりやすい人 |
---|---|---|
弛緩性便秘 | 腸のぜんどう運動が弱いために便を押し出すことができない |
|
直腸性便秘 | 直腸に便が溜まっているのに反応できず、便意を感じにくくなっている |
|
けいれん性便秘 | 精神的なストレスなどが原因で、腸のぜんどう運動が強くなりすぎ、腸が狭まることで便が詰まりやすくなる |
|
食事性便秘 | 食事全体の量や食物繊維の量が不足しているために腸の動きが鈍り、便が固くなってしまう |
|
器質性便秘 | 腸や肛門の疾患や、形の異常などが原因で起こる便秘 |
日本人に最も多いと言われるのが、腸の動きが鈍くなってしまっている「弛緩性便秘」。この場合はどの種類の便秘薬でも有効です。
直腸に便が渋滞して固まってしまっている直腸性便秘の場合は、まずは刺激性下剤か、座薬・浣腸などで一度症状を緩和することをおすすめします。それから非刺激性の機械的下剤に切り替え、水分をたっぷり摂る、便意を感じたらすぐにトイレに行くなどの対策と併用すると良いでしょう。
けいれん性の便秘については、腸が過敏になっている状態なので刺激性便秘薬の使用はNG。市販薬などを使いたい場合は、整腸剤や乳酸菌サプリなどを試してみると良いでしょう。日頃からストレスを貯めこまないように、軽く体を動かしたり、楽しんで取り組める趣味を見つけるのもおすすめです。
食事性便秘は、ダイエットや少食などで食事の量が少なすぎるとなりやすい便秘。コロコロとした硬い便や、お腹が張るなどの症状があります。この場合は、出る便自体の量が不足しているため、便秘薬はあまり意味がありません。バランスの取れた食事を、ある程度の量しっかり摂るようにしましょう。繊維質やヨーグルトなど腸に良い菌類に配慮することも、改善に役立つでしょう。
器質性便秘は、腫瘍や炎症など病気が原因で起こっている便秘のこと。重大な病気が隠れている可能性もあり、市販薬では対応できません。吐き気や激しい腹痛、血便などの症状が現れたら、すみやかに医師の診察と治療を受けましょう。
症状に合わせて上手に使いこなそう
便秘薬のなかでも手軽に手に入り、簡単に飲めることでポピュラーな存在になっている刺激性便秘薬。ですがお腹が痛くなったり、常用すると体が成分に慣れ、効き目が鈍るなどのリスクもあります。
薬を飲めば出るからと頼りきりになるのはおすすめできません。日頃から食事や運動などの便秘対策を行い、自力での排便を心がけることと、どうしても出ないときに適した薬を適量使うという意識が大切です。