和漢コラム便秘の解消にCOLUMN
交互にやってくる便秘と下痢は、心と体のSOS信号
下痢を引き起こさないよう、便秘対策にも注意を
便秘と下痢を繰り返してしまう人は、便秘になっているメカニズムも、ふつうの便秘(弛緩性便秘)の人とは異なります。ですから便秘対策にも注意が必要。
有名な便秘対策に、朝一番にコップ1杯の水を飲むというものがあります。しかし過敏性腸症候群で、便秘と下痢を行ったり来たりしているタイプの人は、この対策は避けた方が無難。もともと腸の動きが強くなりすぎる傾向があるので、冷たい水を飲むことで下痢を引き起こす可能性があるからです。
同じ理由で大腸刺激性の便秘薬を使うことも避けましょう。市販薬を使いたい場合は、少し気長に便秘と付き合うつもりで、マグネシウムなどの非刺激性の下剤と、たっぷりの水分を合わせて飲むようにすると良いでしょう。
心と体のSOSに耳を傾けて
過敏性腸症候群は、腸に炎症やポリープなどの病変があるわけではありません。いわば、健康なはずの自分の体が誤作動を起こしているような状態のため、根本的な治療法もないというのが現実です。できることとしては整腸剤を飲んだり、不快な症状を和らげる対症療法が中心に。
便秘と下痢は、心と体のSOS信号です。少し立ち止まってその情報に耳を傾け、心と体が欲するものを手当してあげましょう。運動不足だと思うなら運動を、睡眠不足だと思うなら睡眠を、暴飲暴食しているなと思うなら規則正しくバランスのとれた食事を。
ただしストイックなあなたは、これらも完璧を目指してしまうかもしれませんね。それもまた、心の負担になることも。肩の力を抜き、できる範囲で行なうことが、過敏性腸症候群と付き合う一番のコツ。がんばりすぎないよう、少し心をゆるめつつ、お腹の不調改善に取り組んでみましょう。
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