和漢コラム便秘の解消にCOLUMN
便秘改善に。心地よいマッサージ7選
・ねじれ腸マッサージ
お腹が痛むような便秘は、ねじれ腸の可能性があります。ねじれ腸とは曲がったりねじれたりしている腸のことです。この、ねじれた部分に便が引っかかって滞留し、スムーズな排便ができなくなるのです。 日本人の8割もがねじれ腸に当てはまるといいます。
自分がねじれ腸であるかどうかは下記項目でセルフチェックできます。
- 子どもの頃から便秘がち
- 便秘に腹痛が伴っている
- 便秘の後、下痢や軟便になる
- 運動量が減ると便秘になる
4つの項目のうち2つ以上に思い当たったら、ねじれ腸である可能性があります。
参照:久里浜医療センター
ねじれ腸になりやすい場所は、横行結腸、下行結腸、S字結腸の3カ所。便が滞留しやすいこの部位をマッサージでほぐしていきます。
・横行結腸ゆらしマッサージ
- 両足を肩幅程度に広げて立つ
- 両腕を肩の高さで左右に広げる
- そのまま上半身を左右に交互にひねる
- 上半身のひねり方は後ろを振り返るような感じ
- このときお腹をゆらしているとイメージする
- ゆっくりと左右交互に約1分間
・下行結腸ゆらしマッサージ
- 仰向けになって両膝を立てる
- 腰の下に薄めのクッション(5~10cm程度)などを置く
- 肋骨左側の下あたりに両手の指を重ねてあてる
- あてた指の腹でゆっくりゆすりながら押していく
- 押している指を、肋骨左下から骨盤に向けて約1分間かけてゆっくりとおろす
- マッサージは腸を静かにゆらすようなイメージで
・S字結腸ゆらしマッサージ
- 仰向けになって両膝を立てる
- 腰の下に薄めのクッション(5~10cm程度)などを置く
- おへその下あたりを親指を除く両手4本指で挟むように押す
- 両手の指を軽くゆすりながら恥骨に向けて1分間かけて移動させる
- 同様に恥骨からおへその下に向けて持ち上げるように1分間かけて移動させる
- マッサージは腸を静かにゆらすようなイメージで
これら3つのマッサージを合わせて約4分間を、朝と夜に行います。毎日続けることで、ねじれ腸をやわらげ、便秘の改善につながります。
・落下腸マッサージ
最後に、大腸が普通よりも下に落ちてしまっている落下腸について。正常な大腸管は右側の「上行結腸」と左側の「下行結腸」で支えられるように固定されているのですが、これが上手くいかずに大腸全体がぶら下がった形で骨盤近くまで落ち込んでいる場合があります。
こうなった腸は複雑に折れ曲がり、折れた箇所での便の移動が難しくなってしまうため便秘になります。
落下腸については下記のようなセルフチェックができ、該当する項目が2つ以上あれば落下腸の可能性があります。チェック項目はねじれ腸と重複しているため、ねじれ腸と落下腸のどちらかという特定まではできません。
- 子どもの頃から便秘がち
- 便秘に腹痛が伴っている
- 便秘の後、下痢や軟便になる
- 運動量が減ると便秘になる
- 立っている時に下腹が出る
落下腸は治すことが難しいのですが、大腸の折れ曲がった部分に滞留している便をマッサージで動かして便秘を改善することは可能です。ただ、大腸の動きが過剰すぎて起きる痙攣性便秘など別の原因であれば、マッサージは逆効果となってしまいます。マッサージで便秘が改善されない場合は、速やかに中止してください。
- 仰向けになって両膝を立てる
- 腰の下に薄めのクッション(5~10cm程度)などを置く
- 両手の指を重ね、恥骨からおへその下にかけて、腸を押し上げるように約1分間マッサージ
- 逆におへその下から恥骨にかけて両手の指で突くように押しながら約1分間かけて移動
- マッサージは腸を静かにゆらすようなイメージで
- このマッサージを、朝食前と就寝前、1日2回行う
※ご覧の通り、落下腸マッサージは「ねじれ腸のS字結腸ゆらしマッサージ」と同じです。つまり、ねじれ腸と落下腸は同時に改善できるということです。
便秘改善とリラクゼーション、ダブルで快適!お腹マッサージ
基本はお腹周りをじっくりさすって便を動かす、血行を促す。これが自分のペースでできるお腹周りのマッサージ。
自分のお腹に手のひらや指をあてると、なんとなくリラックスできて心地よくありませんか?眉をしかめて行うよりも、ゆったりした気分で「お腹くん、大丈夫?」なんて語りかけながらマッサージするのがおすすめです。これで便秘が解消されトイレに行けるだけでもうれしいのに、気分もリフレッシュできたら一挙両得ではありませんか。
かんたんで心地よいマッサージ7選、ぜひリラックスしながらお試しください。