和漢コラム腰痛の悩みにCOLUMN
腰痛が寝起きに起こる4つの原因とおすすめの対策
寝起きの腰痛と寝返りの関係
寝起きの腰痛を防ぐには、しっかり寝返りをうつこと。東京大学付属病院の研究によると、慢性的な腰痛がある人は、腰痛を感じない人に比べて寝返りの回数が少ないという結果が出ています。腰痛がある人の寝返りは一晩で3~5回ですが、腰痛がない人は15~20回だったそうです。
寝返りをスムーズにうつため、ぜひ意識してほしいのが枕。柔らかすぎる枕は頭が沈んで身動きが取りにくいため、寝返りをうちづらくなります。
枕の高さにも注意が必要。頭の位置が低すぎても高すぎても、寝返りの妨げになります。理想は横向きに寝たときに額、鼻、あご、胸の中心部の4点が一直線で、床と平行になる高さ。もし使っている枕が低すぎるなら、折りたたんだバスタオルを枕の下に入れて調節してみましょう。
高すぎる枕は調節が難しいので、身の回りにあるものを使った、即席の枕の作り方をご紹介します。用意するのは座布団とタオルケットをそれぞれ1枚ずつと、バスタオルを数枚。
タオルケットを縦に2つ折り、横に2つ折りしてから3つ折りにし、座布団の上に重ねてください。低すぎたらバスタオルを折りたたんで追加する、高すぎたらタオルケットの折り方を変えて厚みを減らすなどで微調整を。
寝起きの腰痛は夕食の時間にも注意
遅い時間に夕食を食べてすぐに寝ると、睡眠中に消化活動が行われるため、胃や腸などの内臓には大きな負担です。からだには「内臓神経反射」という反射作用があり、内臓に負担がかかると腰の筋肉が緊張してこわばってしまいます。そのこわばりが起床時の腰痛の一因に。
理想は寝る3時間前には夕食を終わらせ、睡眠時には内臓がきっちり休める状態にしておくこと。とはいえ仕事や家事、育児で忙しいと夕食のタイミングがずれることもありますよね。夕食の時間が遅くなりそうなときは、午後6時ごろまでに間食をしておきましょう。もちろん夕食は間食分を引いて軽めに。
夜遅い食事に向いているのは、油を使わないメニュー。野菜、きのこ類、豆腐などカロリーの低い食材を蒸す、煮る、ゆでるなどで調理しましょう。料理にかけるドレッシングやマヨネーズなどの調味料も、ノンオイルをチョイスしてください。
寝起きにおすすめの腰痛ストレッチ
寝起きの腰痛を軽減するストレッチをご紹介します。
- 仰向けになり、両膝を立てる
- 両膝をそろえて胸の方にあげていき、両手で膝を抱え込む
- 2.の姿勢で自然に呼吸しながら、20秒ほど静止する
- ゆっくりと膝を下ろし、床につける
- 2~4の動作を2回行う
膝を抱え込むと、腰が伸びているのがわかるはず。もし膝を抱えるのが辛いなら、太ももの裏を両手で抱えても効果はあります。
このストレッチで注意してほしいのは、それぞれの動作をゆっくりと行うこと。腰痛を寝起きに感じる人は、筋肉が硬くこわばっています。急にからだを動かすと腰痛が悪化しかねませんから、くれぐれも急がずに。
起床時の腰痛の原因と、それを防ぐためにできることをご紹介しました。対策はどれも大げさでなく、ちょっとした心がけでできることばかり。明日の快適な目覚めのために、ぜひ今日から試してみてくださいね。