和漢コラムニキビの治し方COLUMN
思春期ニキビはなぜできる?予防と対策にすべきこと
正しい思春期ニキビ対策をマスターしよう
正しい思春期ニキビ対策は、体の外からケア=「洗顔」と、内からケア=「食事」の両面から。どちらが欠けてもニキビ改善は難しくなるので、ぜひセットで実践していきましょう。
基本の洗顔とニキビケアの方法
思春期ニキビ対策には、何と言っても「正しい洗顔」が欠かせません。
洗顔料は刺激の少ない無添加の洗顔石けんがおすすめです。これを泡立てネットでよく泡立て、手のひらに山盛りいっぱいの、できるだけきめ細かい泡を作ります。
まず、おでこ、鼻、あごのTゾーン(皮脂分泌の活発なところ)に泡を半分ほど乗せます。指で泡をクルクル動かして、肌に新しい泡が常に触れるようにします。残りの泡を顔全体に乗せて、同じように指で泡をクルクル。Tゾーンだけ2回洗うイメージです。
このとき決して指で肌をゴシゴシこすらないように。ゴシゴシすると表面の角質を剥がしすぎてしまい、肌にダメージを与えてしまいます。肌に触れているのは「泡だけ」になるように気をつけましょう。
最後はぬるま湯を手にすくって、パシャパシャと顔全体にかけるようにして洗い流します。このときも、決して熱いシャワーを強い水圧でかけたりしないで。肌に必要な皮脂や保湿成分まで流れてしまいます。
洗顔後には、化粧水と乳液でうるおいを補給していきます。Tゾーンはべたつくからと、何も塗らないのはNG。乾燥すると肌は皮脂を分泌するため、逆に脂っぽくなってしまいます。
べたつきが気になる場合は、化粧水を顔全体に塗り、乳液は頬や目元口元など、乾燥する場所だけに塗っても良いでしょう。
ニキビができている場合や、これからニキビに発展しそうなポツポツがある場合は、ニキビ薬の登場です。気になる部分に殺菌成分や抗炎症成分を含んだ、ニキビ治療用クリームやローションを塗っていきます。
炎症が広がる前にアクネ菌を殺菌したり、炎症を鎮めることで、思春期ニキビのダメージを最小限にとどめていきましょう。
思春期ニキビの悪化を防ぐ食事のポイント
甘いものが大好きで、食事代わりにケーキを食べたりしていませんか?思春期ニキビ対策には、食事やおやつを見直すことも大切です。
バターや砂糖がたっぷり入ったケーキや、糖分の多いチョコレート、スナック菓子、甘いジュースや加糖コーヒーなどを毎日食べていると、これらの糖を代謝するために大量のビタミンB群が消費されてしまいます。するとニキビ予防に欠かせないビタミンB群が常に不足している状態に。
さらに、摂りすぎて余った糖質は脂肪となって体内に蓄積されます。脂肪が過多になることによって肌も脂っぽく、毛穴も詰まりやすくなり、ニキビができやすい状況ができてしまうのです。
思春期ニキビの悪化予防に積極的に摂りたい栄養素の代表選手が、細菌への抵抗力を高めてニキビの化膿を防ぐビタミンA。レバーやにんじん、かぼちゃ、ほうれん草など色の濃い野菜に豊富に含まれています。
さらに、皮脂の分泌を調節するビタミンB2、B6もぜひ摂りたい栄養素。これらは納豆やマグロ、うなぎ、レバー、バナナなどに多く含まれています。
もちろん、ここに挙げた特定の食べ物を摂ればニキビが治る、というものではありません。顔のお肌は体の一部ですから、肌を良くするには体全体を良くすることが必要不可欠。
野菜だけでなく果物や穀物、肉や魚、豆類や乳製品、発酵食品など、体に良い食べ物を多種類バランス良く、よく噛んで食べることが大切です。
大人への過渡期にできてしまうニキビには、漢方もおすすめ
思春期に炎症ニキビがたくさんできてしまう原因には、ホルモンの分泌とからだの成長のバランスがまだ整っていないから、という理由もあります。
男性らしさ、女性らしさをつくる性ホルモンは、13歳頃〜18歳頃の第二次性徴期に急激に分泌量が増えていきます。その影響で皮脂の分泌量も急増するのですが、その変化に毛穴の形状など他の器官の成長がついていけず、毛穴が詰まりやすくなるのです。
第二次性徴期が終わると、自然に落ち着くことが多い思春期ニキビ。大人への過渡期にあらわれるもので、ある程度しかたないとも言えます。でもだからといって、ニキビが目立つと精神的にもつらいもの。
そんなときには、塗り薬だけでなく漢方を使ったニキビの飲み薬もおすすめです。生薬のなかには、肌の老廃物や膿をスムーズに排出することに役立つ、排膿作用や解毒作用を持っているものがあります。10代のつらい肌の悩みに応える方法のひとつとして、検討してみるのも良いでしょう。