和漢コラムニキビの治し方COLUMN
やっかいなおしりニキビ、本当の原因と対策法を教えて!
おしりニキビを防ぐ4つの対策
おしりニキビを防ぐには、おしりの肌への刺激をできるだけ少なく抑えつつ、スキンケアを心がけることがカギになります。
1. 服装でおしりニキビを防ぐ
まずは下着の選び方。ポリエステルなどの化学繊維は丈夫ではあるのですが、人によっては肌に刺激を感じたり、蒸れやすかったりする弱点があります。
自然素材であるコットンは吸湿性に優れ蒸れにくいため、おしりニキビの予防にはコットンの下着がおすすめです。
体型に合っていない細身のスキニーパンツなどを、ムリをして履くのはおすすめしません。血流を妨げるうえ、どうしても蒸れやすくなるからです。ゆったりめのワイドパンツやスカートなどを選び、風通しを良くする工夫をしましょう。
女性なら仕事でパンティストッキングは必須だという人も多いかもしれませんが、その場合もソックスタイプを選ぶようにするなど、できるだけ通気性のよいファッションを心がけましょう。
また、見落としがちなのが柔軟剤や洗剤の成分による刺激。すすいでも残るこれらの化学成分が、おしりの肌をいじめているかもしれません。そもそも柔軟剤を使うと、生地の吸水性が低くなることがあるため、おしりのコンディションには良くないのです。
治らないおしりニキビに悩んでいるなら、低刺激の洗濯洗剤に変える、下着類は分けて洗うなどの対策をとりましょう。
2. お風呂でおしりニキビを防ぐ
汗をかいたり蒸れたりしやすいおしりは、雑菌が繁殖しやすい環境でもあるため、清潔を保つことが大切です。また、ボディソープやシャンプー、コンディショナーなどのすすぎ残しがおしりニキビの原因になることもあるので、髪や体を洗った際には成分が体に残らないよう、しっかりすすぐことも大切です。
ただし、硬いナイロンタオルなどを使ってのゴシゴシ洗いは厳禁。原因がアクネ菌、マラセチア菌、毛孔性苔癬のどれであっても、肌を痛めつけることになり、症状が悪化する可能性があります。治った後も皮膚の黒ずみや跡が残る原因となることも。
正しい洗い方は、刺激の少ない石けんをよく泡立てて、手でやさしく撫でるようにする方法。熱すぎるお湯は肌を乾燥させるため、すすぐときのシャワーの温度も40度を超えない程度にしておくのがおすすめです。
3. しっかりスキンケアで、おしりニキビを防ぐ
おしりニキビの原因のひとつ、お肌のターンオーバーの乱れを改善するには、保湿をすることがポイント。けれども、顔や首のスキンケアは入念に行っているのに、おしりは何もしていない人がほとんどではないでしょうか。お風呂あがりには、鏡でおしりの状態を確認しつつ、スキンケアを忘れないようにしてください。
また、おしりの皮膚はもともと厚いうえに、圧迫されることでさらに角質層が硬くなりがち。そのため、顔や首などよりも、保湿成分が肌の内部まで届きにくいという問題があります。あまり神経質になりすぎる必要はありませんが、保湿性の高いものや刺激の少ない化粧水を選ぶようにしましょう。
しっかりと保湿をしてターンオーバーのサイクルを整えることでお肌がやわらかくなり、古くなった角質層もはがれやすくなります。
4. 生活習慣改善でおしりニキビを防ぐ
食生活を見直してみる
野菜、果物、全粒穀物、オメガ3脂肪酸※などの健康に良い脂肪、タンパク質を含むバランスの取れた食事を摂るようにしましょう。高GI(糖質指数)食品や過剰な砂糖摂取も要注意です。
ビタミンやミネラルは、皮膚を健康に保つために必要な栄養素。とくに、皮膚の免疫機能を高める「亜鉛」、皮脂の過剰分泌を抑える「ビタミンA」が不足すると、ニキビ発生のリスクが高まると言われています。その他にも、抗酸化作用のある「ビタミンE」や「セレン」、コラーゲンの生成に必要な「ビタミンC」の摂取も心がけましょう。
※オメガ3脂肪酸とは、亜麻仁、チアシード、くるみ、大豆油などに含まれる「α-リノレン酸(ALA)」、魚のサケ、マグロ、サバなどに含まれる「エイコサペンタエン酸(EPA)」、青魚や海藻に含まれる「ドコサヘキサエン酸(DHA)」。
ストレスをためない工夫を
過度なストレスは、ホルモンバランスの乱れや免疫力低下にもつながり、おしりニキビの原因のひとつとなります。十分な睡眠時間の確保、栄養バランスのとれた食事、運動や趣味などで気分転換をするなど、自分なりの解消方法を見つけるようにしましょう。
適度な運動をつづける
運動をすることは血液の循環を改善し、体内にたまった毒素を排出するのを助けてくれます。ヨガやウォーキング、水泳など、心地よく定期的に続けられるものを。ただし、運動後は汗をかいたままにせず、清潔にして適切なスキンケアを行うようにしてください。
おしりだってケアしていたわってあげよう
おしりニキビと言っても、その原因はさまざま。対処法もそれぞれ少しずつ異なるため、自分の場合はどれに当たるか、まずはよく観察してみましょう。
考えてみればおしりはいつだって下から私たちを支えてくれているというのに、そのわりにはじっくり観察したり、スキンケアしてあげることが少ない場所。
おしりにできたブツブツは、「生活が乱れているよ」「ダメージが溜まってるよ」というおしりからのメッセージかもしれません。たまにはおしりに感謝の気持ちを込めて、ていねいにケアしてあげましょう。
「おしりニキビの原因」に関するまとめ
Q.おしりニキビができやすい理由は何ですか?
椅子に座ることで圧迫される、下着による摩擦、汗をかいて蒸れるなど、おしりの皮膚はたくさんの刺激を受けています。それにより毛穴が詰まることで、ニキビができやすくなります。
その他にも、偏った食生活やホルモンバランスの乱れなど、体の中にもニキビができやすくなる原因があります。
Q.おしりニキビを防ぐための対策は?
まずは、おしりの皮膚に負担がかかりにくい工夫を。皮膚を圧迫しない下着や、汗をかいたままにしないこと。肌のスキンケアにも心がけてください。
また、ニキビは体の中にも原因があることを忘れずに、食事の栄養バランスや適度な運動、ストレスをためないなど、自分の体をいたわるようにしましょう。