和漢コラムニキビの治し方COLUMN
背中ニキビQ&A。意外な原因と改善方法
背中にできるニキビや吹き出物。自分では見えにくいだけに、気づくのが遅れて悪化しやすいのが特徴的です。ニキビかなと思ったら、その症状や原因をはやく見つけて対処することが大切。
背中ニキビに関する疑問や対策をQ&A形式で、分かりやすくご紹介します。
Q.背中ニキビは悪化しやすい?
背中は、顔や他の部位に比べて皮脂腺が多くあるため、ニキビができやすい傾向にあります。さらに、下着や洋服と接しているために汗をかいたり摩擦が起こりやすく、また自分でも見つけにくい場所なので、悪化しやすい環境にあるといえます。
わたしの背中ニキビは?今の状態をチェック
初期:毛穴が詰まっている(白ニキビ)
毛穴に皮脂や角質が詰まって、毛穴の開口部をふさいでいる状態。一般的に白ニキビと呼ばれる状態です。
炎症発生:赤く腫れている(赤ニキビ)
毛穴の詰まりが続くと、皮脂や細菌が反応して炎症を起こしやすくなります。赤みや腫れ、熱感のある状態です。
症状悪化:膿んだ状態(膿のある赤ニキビ)
そのまま炎症が進むと、赤みや腫れが増して痛みをともなうことがあります。ニキビが大きくなり、白っぽい膿が出たり、固くなる場合もあります。
沈静化:消えていくか、ニキビ跡が残る場合も
炎症が落ちつくとニキビは小さくなっていきます。最終的には消えるか、重度の炎症があった場合は色素沈着や凹凸などの状態が残ってしまう場合もあります。
- ※
- これらの状態は一般的な例であり、個人によって症状は異なります。詳しくは専門家や医師のアドバイスを受けてください。
Q.背中ニキビの原因とは?
背中ニキビの主な原因は以下の7つと言われています。
- 背中の毛穴はニキビができやすい構造
- シャンプーやトリートメントの成分が肌に残っている
- 背中を上手に洗えていない
- 洗濯洗剤による刺激
- 目が届きにくく重症化しやすい
- ストレスからくるホルモンバランスの乱れ
- 睡眠不足や栄養バランスの乱れ
1. 背中の毛穴はニキビができやすい構造
背中や頭は体のなかでも皮脂腺の多い場所です。しかし背中は頭部と違って、生えている毛は産毛程度。頭皮のように太い毛が生えていれば、毛の成長とともに皮脂が排出されて詰まりにくいのですが、背中は皮脂の分泌量の割に毛自体が細く、毛穴と毛の間に隙間があります。そのためその空間に皮脂が詰まりやすく、ニキビができやすいのです。
毛穴詰まりを避けるには、肌の角層を守って清潔を保つ、日々のお手入れが大切です。
2. シャンプーやトリートメントの成分が肌に残っている
髪を洗った時のトリートメント成分などが背中に残ってしまうことも、実は背中ニキビの原因のひとつ。
髪の毛をサラサラにしたり艶を出したりするために含まれるシャンプーやトリートメントの成分は、ヌルヌルとして肌に残りやすい性質をもっています。背中を伝って流れた成分は、さっと流した程度では肌に残ってしまいがち。そのまま汚れとなって毛穴を詰まらせ、背中ニキビの原因になるのです。
これを避けるには、「先に髪を洗ってから、次に体を洗う」。背中ニキビ対策には、洗う順番も重要です。
3. 背中を上手に洗えていない
お風呂で体を洗うとき、背中の中央は特に自分の手が届きにくい部分。しっかり洗えていないこともありますし、逆にナイロンタオルなどを使うことで、ゴシゴシこすりすぎていることもあります。
汚れをしっかり落としつつ肌に必要なうるおいを残して洗うには、微妙なさじ加減が必要ですが一人ではなかなか難しいものです。
また、お風呂はいつもシャワーでさっと済ませている場合、背中までしっかり温まらず、毛穴が開いていないため、よく洗えていないことがあります。「そういえばしばらく湯船に浸かっていない」という人は、この点でもチェックが必要です。
4. 洗濯洗剤による刺激
見落としがちなのが、衣服に残った洗濯洗剤の影響です。
背中は下着が直接、広範囲に肌に触れる場所。特に柔軟剤はすすいだ後も衣類に残っているため、肌に合わないとニキビや肌荒れなどの肌トラブルを引き起こすことがあります。
肌のバリア機能は日々変動するので、以前大丈夫だったものがダメになることも。疑わしいなら合成香料、合成着色料、蛍光漂白剤など、肌に刺激のある成分が添加されていない洗濯洗剤や柔軟剤に変えてみるのも一案です。
5. 目が届きにくく重症化しやすい
顔なら少しブツブツができたり、赤く炎症を起こしたりしたらすぐに分かるので、早めにケアができます。ところが背中となるとそうはいきません。大きく腫れ上がってから気付くということが多く、薬を塗るのもひと苦労。できてからのケアもしにくいため、重症化しやすいのが背中ニキビの特徴です。
6. ストレスからくるホルモンバランスの乱れ
女性の肌を美しく保つために重要な役割を果たしている女性ホルモン。ところが過度なストレスを感じると、このホルモンバランスが狂ってしまいます。
ストレスに対抗するため男性ホルモンが増えることで、角質が厚くなり、皮脂分泌が増える傾向に。こうなると毛穴に皮脂が詰まりやすくなり、背中にもニキビができやすくなってしまうのです。
7. 睡眠不足や栄養バランスの乱れ
皮膚の修復やターンオーバーを促進するために欠かせないのが良質な睡眠。細胞を修復してくれる成長ホルモンが一番多く分泌されるのが睡眠中です。睡眠不足が続くと、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が促進されてホルモンバランスの乱れにもつながるため、夜更かしや寝不足は背中ニキビの大敵と考えましょう。
また、ファーストフードやスナック菓子など高脂肪・高糖質なメニュー、加工食品、油分の摂りすぎなどは、皮脂の分泌を増加させたり炎症を起こしやすくします。