和漢コラムニキビの治し方COLUMN
治らない大人ニキビ、5つの原因と対策法
原因1:不規則な食生活・飲みすぎ食べすぎ
たとえば、甘いおやつやジュースが好き、食事の時間がバラバラ、野菜がきらい、お酒を飲み過ぎる・・・。どれも原因といえますが、大きく分けると2つあります。それは、食事の内容と食生活のリズム。
食事の内容は、この食べ物=ニキビができるという直接的な関係ははっきりしていません。ただ、動物性脂肪や糖質を含む食品は、皮脂の主成分となるため過剰にとりすぎるのは禁物です。お酒は、糖分を含むものが多いことと、アルコールを体内で分解するときにはビタミンやミネラルを多く必要とするため、お肌に届くはずのビタミンが失われてしまうので飲み過ぎには注意しましょう。
また、食生活のリズムが乱れるというのは、胃腸に負担がかかるということ。食べ過ぎ、飲み過ぎ、不規則な食事時間、朝ご飯を食べない、よく噛まずに飲み込むなど・・・。不規則な食生活がつづくと、胃腸の働きのリズムもくずれてうまく消化できなくなります。それによって余分な栄養分や、分解・解毒できなかった毒素がニキビの原因となるのです。口の周りにできるニキビは、胃腸が弱っていることからできる場合が多いと言われています。
対策としては、基本的な話になりますが、栄養のバランスを考えつつ一日三食をできるだけ決まった時間に摂ること。まずは、自分が一日食べたものを書きだしてみるのも良いでしょう。仕事などで忙しいとつい忘れがちですが、ときには食事内容を振り返ってみることも大切です。「そう言えば、今週ほとんど野菜食べてなかった」と気づいたら、少しずつでいいので野菜を取り入れるようにしましょう。
原因2:ストレス
適度なストレスはやる気を起こさせたり集中力が増すなど悪いことではありません。しかし、ストレス過剰な状態が続くと、自律神経のバランスが乱れてニキビや吹き出物の原因となることがあります。
自律神経とは、交感神経(優位になると緊張状態)と副交感神経(優位になるとリラックス状態)からなり、その2つがバランス良く働くことが大切。しかし、強いストレスを感じると、交感神経が優位な状態が長くなったり、本来はリラックスするべき時間帯にも緊張状態になったりします。夜に考えごとで眠れないというのもこういった状態のひとつ。
では、それがお肌にどうよくないのか。交感神経が優位になると、男性ホルモンやノルアドレナリンが多く分泌されて皮脂の分泌量が多くなり、脂性肌に傾いてしまうのです。また、男性ホルモンは肌を固くする働きもあって、毛穴に皮脂がたまりやすくなります。あごや口の周りにニキビができることが多いのも、男性ホルモンで髭が生えやすい場所と同じと考えると納得できますね。
また、強いストレスがかかることによって体の免疫力も低下するため、その影響で便秘や睡眠不足につながってお肌にダメージを与えてしまうことも考えられます。
その対策としては、やはり自律神経を整えてあげることが大切。緊張状態にある自分の気持ちを少しずつ緩めてあげましょう。毎日、仕事や子育てなどに忙しくストレスは付きものですが、それを上手くかわす方法を身につけることです。
たとえば、どんなに忙しくても寝る前の1時間は自分へのご褒美の時間と考えて、ストレッチや瞑想、半身浴など、気持ちが和む過ごし方を考えてみるのも良いでしょう。ストレスの感じ方や影響の出方は人によってかなり異なるもの。ストレスに負けない自分を育ててあげることも大切かもしれません。
原因3:睡眠不足
ほとんどの女性が実感されているように、睡眠とお肌の関係は密接です。その要因として挙げられるのが、お肌のターンオーバー(お肌の再生)がうまくできなくなることと、自律神経が乱れて皮脂の分泌量が増えること。
お肌のターンオーバーとは、成長ホルモンによって新しい細胞が生まれ、古くなった角質を押し上げて世代交代すること。そのためには、22時から2時の間に良質な睡眠をとるのがよいとされます。
また、睡眠不足によるストレスによって自律神経のうち交感神経が活発になることで、男性ホルモンが多く分泌されます。男性ホルモンは、皮脂を過剰に分泌させたり、お肌の角質を固くすることで毛穴が詰まりやすくなるため、ニキビを誘発する原因となるのです。
眠りの質を高めるには、自分の眠りの習慣をうまく作っていくことが大切。週末だけ寝溜めしても効果的ではありません。そのために、ベッドに入る前に自分が眠れる状態を用意してあげることです。お風呂にゆっくり浸かったり温かい飲み物で体を温めてあげる、寝る直前までスマホを見ない、ストレッチで体を緩める、日中に適度な運動をして頭だけでなく体も疲れさせておくなど。
改善のきっかけは、人によって少しずつ異なるので、あまり神経質になりすぎずに自分に合った方法を探していくことも大切です。