和漢コラム便秘の解消にCOLUMN

バリウムで便秘にならないため、今やるべきチェックリスト

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水を飲む女性検査後に下剤を飲んで、バリウムが出るまでの時間には個人差があります。4~5時間でほとんど出し切る人もいれば、7~8時間たっても兆しさえない場合も。おおよその場合、全部を出し切るまでに2日、という人が多いようです。

とはいえ、しっかり出し切るまでは何かと心配で落ち着かないもの。バリウムをできるだけスムーズに出すための方法や、その他バリウム検査に関するさまざまな疑問にお答えします。

「バリウムが出ない…」。よくある悩みと答え

白い便が出ないが、大丈夫だろうか?

トイレの便座に座って頭を抱えて悩む女性Question
「下剤をのんでから、普通より黄色い便が3回でました。白くはなかったけれど、スッキリはしています。これで全部と考えてよいのでしょうか?」

「下剤2錠を飲んだら、その日のうちにバリウムが混ざっている白い便が出ました。とはいえ、のんだバリウムの量に対してこんなものかと不安になったので、夕食後に追加で2錠飲みました。翌朝になって、普通より白っぽい便が出ましたが色が微妙。これで全部なのか不安です」

Answer
ほとんどの場合、白というよりは、色味のついた白っぽい便が出ることが多いようです。よほど下痢などで腸の中が空っぽでない限り、何らかの便は残っているため、便の色が混ざっていることが多いのです。
とはいえ、翌日になっても「通常と同じ色の便しか出ない」という場合は、バリウムが残っている可能性が高いため、検査をうけた医療機関に早めに相談してください。

バリウムが全部出たのかが、わからない

Question
「検査後すぐに下剤を2錠飲んだが、4~5時間たって出たのは普通の色の便だけ。夕食前に追加で2錠のんだら、翌日の朝にかなり出ましたが、本当にこれで全部なのか不安です」

「検査から3日目ですが、まだ白っぽい便が出ます。健康診断をうけた病院に聞いてみると、『便の白色が日に日になくなっていれば大丈夫』と言われましたが、本当でしょうか」

Answer
バリウムが完全に出たのか、分かりにくいだけに心配になりますね。完全に排出されるまでの時間は個人差がありますが、おおよそ2日間はかかると考えておきましょう。
そして、便の色が通常にもどったら、全部出し切ったサイン。それまでは、排便のたびに色をチェックするようにしてください。

便秘がちなので心配

Question
「検査前の2日間、便が出ていなかったので心配でした。案の定、下剤2錠では普通の便しか出ませんでした。あわてて2錠を追加したら、翌日の朝と昼にやっと出ました」

「いつも便秘がちで便秘薬をのんでいます。バリウムを全部出せるのかが毎回心配で、下剤を多めに飲みます」

Answer
腸の中に便がたまっている状態でバリウムを飲むと、それだけ出すものが多くなってしまいます。検査の前は、とくに食物繊維を多くふくむ食品を食べる、水分を多くとる、無理なダイエットはしないなど、便秘にならない生活スタイルを心がけてください。

また、検査前の時点で3日以上出ていないなら、下剤を飲んで先に便秘を解消しておくのもひとつ。もしくは、これまでに下剤を服用して効果があった人なら、検査後の下剤によって残っていた便とバリウムを出すと考えるのもひとつです。どちらの場合も、下剤の服用方法については、検査をうける医療機関にしっかりと相談しながら行ってください。

バリウムを早く出すために、気をつけるべき6つのこと

バリウムで便秘にならないためには、とにかくできるだけ早いうちに出し切ってしまうことが大切。そのための対策をご紹介します。

ペットボトルとコップに入った水1.下剤は、検査後すぐに、500ml以上の水で飲む
バリウムは水溶性ではないため、腸の中にどどまっている時間が長いほど、固まって排出されにくくなります。検査が終わったら、とにかく早く出すことに専念しましょう。
一番のポイントは、水分をたっぷりと摂ること。検査機関で出された下剤は、すぐにその場で500ml以上の水と一緒に飲みます。
その後も、通常の色の便がでるまでは、お水や白湯、お茶などをこまめに摂るようにしましょう。

2.食欲がなくても、食事はしっかり食べる
バリウムを飲んだあとは、なんとなく気分が悪かったりして食欲が出にくいもの。けれども、胃は食べ物がはいることで動き出し、その刺激で腸も動き出す(ぜん動運動)という流れがおこるので、いつもどおりに食べることが大切です。
また、水溶性食物繊維(大麦、ごぼう、こんぶ、ワカメ、こんにゃくなど)を多く含む食べ物を多めにとることも効果的です。

3.便意がなくても、トイレに座ってみる
下剤を飲んでしばらくたつのに、いっこうに出る気配がない。そんな時でも、トイレにはこまめに足を運びましょう。洋式トイレの場合は、少し前かがみに、腹筋を意識しながら座ります。
イメージとしては、ロダンの「考える人」のポーズ。この姿勢は、直腸と肛門が便を出しやすい角度。便意がなくても、しばらく座ってみるのも一つです。

4.アルコールは、便が出るまで控える
「検査が終わったから飲みに行くぞ!」と言いたいところですが、白い便が出るまではぐっとガマン。アルコールは腸内の水分をとるため、便が出にくい状態をつくってしまいます。

5.軽いウォーキングも効果的
便意をもよおさないときは、10~20分程度歩いてみるのも効果的。体を動かすことで、腸のぜん動運動が活発になります。心地よいと思える程度のウォーキングは、副交感神経を活発にしてくれるため、腸の働きを促してくれるのです。

6.下剤服用後8時間たっても白い便が出ないときは、追加の下剤を
最初の下剤をのんでから、8時間以上たって白い便が出ないようなら、追加の下剤を飲みます。「少しだけ出たが、まだ残っている」と感じる場合も、追加で下剤をのみ、水分をしっかり摂ります。
もし、通常の色の便しか出ない場合、お腹の膨満感や腹痛がある場合は、すぐに最寄りの医療機関で受診して適切な処置をうけてください。

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